2025年9月18日木曜日

勝手なものだ

指導者の端くれとして、最近はチーム全体を俯瞰して観る立ち位置を取ることがほとんどとなってきた。

以前は自分で指示を出し、選手ができるようにと模索してトレーニングをしたり、出来なければ叱ったりながらやらせたりしてきて、それでも叱り過ぎてもダメと何となく思いながら、選手に対して噛み砕いて説明をして、また何故叱らなければいけないかを説いてきた。

私の場合は、プレーでできなかった事、すなわち技術的なミスやポジショニングのミスなどに対して叱ることは無く、ミスした後の行動、取り返しに行くとか、また皆で攻める、皆で守るという様な場面でもそれを意識的に出来ない、メンタルが頑張れなくてプレーを止めてしまうとかに対しては真剣に叱ってきた。

俯瞰して観る立ち位置において若き指導者を見ていると、ミスをしたり、出来ないことそのこと自体を叱る指導者を散見する。

常にポジティブに選手が出来るようにコーチングをしてもらいたいとつくづく思う。
出来ないから教える。
出来る人も出来ない人も混在しているのがチーム。

われわれ指導者、特に育成年代の指導者は、選手が出来るようになるために常にプラスになるコーチングをしなければいけない。

これも歳をとって経験が多くなって改めて強く感じる。
若い頃は客観的に観られず、熱さを全面に出してきた。

人間は本当に勝手なものだ。
すんなり受け入れられる選手もいたはずだが、心が折れた選手もいただろうに、と思う今日この頃である。

小崎 峰利