2018年9月20日木曜日

三感の指導者

以前”聞く力”という題で書いたことがある。

聞く力”というのは聴覚を刺激することであるが、このような意味で考えると、最近の子供達は五感で学ぶということが少ない。

古くには、怒鳴られて聴覚で感じ、怖い顔で睨まれて視覚で感じ、最も怖いビンタなど痛いという触覚で感じ、味覚と臭覚はサッカーの現場では使わないはずだが、先の三感はよく見られた光景である。

現在はそれに変わる方法論が見つからず、未だに体罰を行ったり、暴言を吐いてしまったりする愚かな指導者もたまに見受けられる。こういう指導者は毎日子供たちを観察していないのではないかと思われる。

現在の子供達を観察をしていれば、時代の移り変わりを感じないはずはない。

ただ怒鳴られて覚える聴覚ではなく、睨まれて視覚から怖いと感じることではなく、痛いと感じて覚えるのではなく、方法論を追及していけばどうしていかなければいけないか自ずと見えてくる。
小崎 峰利

2018年8月9日木曜日

コーチング vol.1

ジュニアユースのセカンドチームに素晴らしいコーチングをする選手がいる。
その選手が出場しているゲームを見ていると、状況判断といい、コーチングの内容といい、かなり的確でびっくりするぐらい。

この選手は、ずっとセカンドチームでベンチに座ることも多い。ただ、この選手と他の選手との違いは、監督やコーチとともにゲームを観察し、監督やコーチのコーチングやベンチワークを真剣に聞き、自分の頭の中でずっとシミュレーションしてきたと思われる。

フィジカルや身体能力は決して高くはないが、基本的な技術がそんなに劣っているわけではない。

ゲームを外から見る大切さと、サッカーという競技の本質を頭で吸収し、コーチングという素晴らしい技術、それもこの年代での一級品のコーチングを身に付けたこの選手の将来が楽しみである。
小崎 峰利

2018年7月20日金曜日

基本

”基本の大切さ”を改めて強調したい。

古くから1+1=2、3☓3=9、この基本があって算数、数学は学んでいける。ひらがなから始まり、漢字を覚え、この基本があって文章や会話が生まれる。基本がしっかりしていないと深みを目指していけない。

挨拶はコミュニケーションを生み、きちんとした身だしなみは自信を育み、努力はプライドを持たせる。

サッカーにおいても基本的な技術、例えばしっかりとしたインサイドキックを習得すれば、様々なインサイドキックを学ぶ事ができる。

このような”基本”を追及することが、希望を生み、夢を育てる。

最近中学生と大学生を交互に見る日がほとんど。この日々が改めて基本の大切さを感じる。

今日も”基本”ができてるか、基本、基本と言われて育ってきたはずだけど、本当に基本ができているかを確認、指摘をし、もう一度原点に戻らせるためトレーニングに向かおう。
小崎 峰利

2018年6月22日金曜日

タイミング

タイミングとよく言うが、タイミングはどうやって学べば良いのか?

サッカーという競技において、"絶妙のタイミング""パスのタイミングが悪かった""シュートのタイミングが遅かった"とかはよく聞くフレーズである。

何度も何度も反復をしてタイミングを体得するしかない。
ただ10名のフィールドプレイヤーと全てのタイミングを合わせるために、全てのプレイヤーと反復練習をすることは出来ない。

それでは、タイミングを合わせるには?

タイミングという事を常に意識していれば、すべての言動にタイミングのトレーニング要素は存在する。

挨拶のタイミング、チームメイトへのコーチングのタイミング、部屋の掃除をするタイミング、もちろんプレーに関するタイミング。

まずもって、頭でタイミングを意識し、感じる回数を増やし、失敗を恐れずチャレンジの回数を増やすしか手がない。

ただ、良いタイミングばかりを追及すると、相手の裏をとるというサッカー競技においては良いタイミングだけではいけない。

サッカーには"良いタイミング"と"相手にとっては悪いタイミング"の2種類のタイミングを会得する必要がある。

教える側としては、単に技術を教える事以上に難しい。
小崎 峰利

2018年6月8日金曜日

意識と無意識

選手に色々な事を教える。

教えて貰った事柄を”意識しながら”トレーニングしているかどうかは、指導者がその後のトレーニングを”意識して”観察していると一目瞭然でわかる。

どのカテゴリーでもそうだが、”意識して”トレーニングをしている選手が少ない。
どんなトレーニングでも、ポイントを”意識して”行わなければ上手くなるはずもない。

「上手いね」と言われる選手は元々上手い。
しかし、その後の成果は先の”意識した”トレーニングの回数で上達の度合いが変わってくる。

先ずもって”頭の中が動くかどうか”、これが優先。

指導者は、目に見えないことを教えることの方が難しい。
小崎 峰利

2018年5月24日木曜日

指導者のあるべき姿

残念な出来事が起こった。

今、世間の注目を集めている日大アメリカンフットボール部での出来事

指導者はある意味、演出家であると考えている。

学生スポーツの真の目的は、人間性を養うことである。自分自身で到達できない領域でも、そこに行き着く選手が必ずいることを信じ、かつ、勝利も追及しながら、一番大事なところを優先するのが指導者の義務。

昔だったら、ピッチの中に入って引きずり出した上で叱咤していた。

現在でも引きずり出し、叱咤の代わりに毎日話をし続け、事の良し悪しを知らしめる。
このようなことを理解させ土台にしなければスポーツは極められない。また社会においても通用しなくなってくる。

見る限り当該学生の心根は非常に優しく、真面目な選手ではないかと推測する。

経験上、あのような選手は真面目に取り組み人から後ろ指をさされないように人生を歩むか、虚勢をはり吠えながら進むかのどちらかが多いと考える。
そのような心根の優しい選手を、あのような行為に走らせた指導者は悪である。

闘うことは大事で、それを教えるには大変な労力と根気が必要であるが、方法はある。
実際の指導の現場では、毎日のように説法を繰り返し、頭で学ばせ、心で感じさせる、とてつもないエネルギーを注ぎ込まなくてはいけない。
この事を怠ると本物は育たない。

指導者が間違った事を教えれば、その集団(チーム)は必ず間違った方向に進むであろう。
小崎 峰利

2018年5月9日水曜日

感情のコントロール

怒られると「やだな、うるさいな」、誉められると「やった、うれしいな」という感情がまず生まれる。

サッカーシーンや勉強を含む学校生活の中において、”なぜ怒られ””なぜ誉められた”をよく理解できず、次に進んでしまう場面がいかに多いか。
その時の感情が優先して、”行為”や”理屈”が抜けている。

感情をコントロールできるだけの”理性”や”知性”を養うための説明がないと、子供達は色々な能力によって差が出てくる。

この差は必ずあるが、”解説”と”説明”によって差は縮められるはず。

教えすぎは良くないと言うが、”理屈”は教えてあげないと進歩するものも進歩しないということになる。
小崎 峰利

2018年4月2日月曜日

予測と配慮

”予測と配慮”

座右の銘と言い始めて何年になるだろうか?

かなり昔、昔と言ってもサッカーを教え始めて間もない20年近く前、自分の感覚でパスを出す選手に「受け手のスピードや状況を予測したらもう少し足元寄りのパスの方がいいんじゃない?」「もう少し優しくグラウンダの方が良くない?」というコメントを沢山したことを思い出す。

そのあたりから、「そのパス思いやりないよね。」「そのパス味方にとって優しくないよね。」「もう少し味方は足が速い」「相手が寄せて来そうだ」「もう少し予測をして、そこに配慮というか思いやりがあるともっといいよな。」などなど・・・・・・。

それから、”予測をする”という頭の中の訓練が必要であると考え、「学校生活など日々の生活の中において色々な予測をして、その先にちょっとした配慮や思いやりのある言動を心がけなさい。」ということを常々言ってきた。

横断歩道で信号が変わりそうだけど渡り始めようとしているおばあちゃんにさりげなく「信号赤になりますよ。」と声をかけてあげたり、マンションに住んでいるのであれば、エレベーターに乗って上がるタイミングで後から来た人を見かけたら、自分の階で降りてから1階のボタンを押してエレベーターを下ろしてあげるとか・・・・・・。

これぐらいのことは当たり前のことではあるが、昨今の育成年代の選手は意外とと出来ない。

日々の生活の中において”予測と配慮”を行えばサッカーシーンに繋がると思い、私と関わるすべての選手には”予測と配慮”としつこく言っている。

私も日々色々な予測をしながら、少しでも配慮出来るよう心がけている。
小崎 峰利

2018年2月16日金曜日

20周年

20年という歴史を振り返ってみるとあっという間に過ぎたような気がする。

名古屋FC20周年/名古屋FC EAST10周年記念式典には400名を越えるお客様に来て頂き、多くの方々に支えられてここまで来たことを実感した。

創立当初から変わらずやってきたことがある。また、全てのスタッフにも話をしてきたことがある。

それは、この育成年代は全ての選手が、それぞれの性格があり、それぞれを取り巻く環境があり、それぞれの考え方など、それぞれの基準が違う。

それを同じ方向を向かせ、それぞれの努力の基準を上げさせ、それぞれの能力の高低差があるなかで、諦めず努力を続ける大切さ、それぞれへの伝達方法を探して接してきた。

全スタッフにも十人十色を認識して、十通りの伝達方法を探せと説いてきた。

その結果、卒業しても継続し、また、OBとしてチームと繋がり続け、個々の結果を出してきたと感じる。

改めて多くの方々のお顔を拝見して、実践してきたことが間違ってなかったと感じた。

時代背景が変わってきたことは紛れもない事実ではあるが、育成年代の選手の指導には名古屋フットボールクラブが行ってきた、言葉は悪いが面倒くさいことをコツコツと続けることが何よりも大事であると思った。

今後も若いスタッフにこのような大切さを伝授し、名古屋フットボールクラブに縁のある全選手が、上手さ以上の大切なものを掴むことができ、少しでも上手い選手より良い選手になれるように今後も頑張っていきたいと思う。

小崎 峰利

2018年1月17日水曜日

間接視野

とにかく周りを見られない選手が多いことに、改めて気づく今日この頃である。

最近の育成年代におけるトレーニングの主流は、狭いスペースでのポゼッション。
どうしても近くの選手を見ることが多くなる。そうすれば判断材料も少なくなる。

また、味方をはっきり見た上でパスを出す。はっきり見ることで頭の上下動が起こる。
この一瞬の動作でタイミングが遅くなったり、リズムを悪くさせる。

もう少し間接的に全体を見る。
味方のユニフォームの色が沢山視野に入ってくれば選択肢も増える

視野を広げるため、”間接的に見る”という意識を持たせた上でトレーニングを行うことを薦めたい。

随分前にも書いた記憶があるが、見ることに特化したトレーニングをすることも大事である。

小崎峰利