2021年12月21日火曜日

静と動

東京オリンピックが終わって、早くも次の北京オリンピックが近づいている。

オリンピックでの白熱した戦い振りなどを見ていると、コロナ禍という事も忘れそうになってしまう。

アスリートの活躍だけではなく、全てのオリンピアに我を忘れて感動する。


東京オリンピックが始まる前に、コロナでオリンピックはやらない方がいいんじゃないかなと思っていた。
世間もそのような風向きでもあった。

日本がそれでもオリンピックを開催すると言い切った時には首を傾けた。

しかしいざ始まってみると、コロナで苦しんでいる人には申し訳ないが、スポーツでの感動は勝ち負けに関わらず、感動が優先した。

オリンピックをやらないという考えの「静」かオリンピックをやるという考えの「動」か、どちらが正解かは分からないが、終わってみれば暗いだけのコロナ禍において、ささやかというかスポーツから貰うさわやかなひと時であったと感じざるを得なかったのも事実である。

日本の判断も難しかったんだろうな。

この賛否は今後も続くであろう。
小崎 峰利

2021年12月8日水曜日

高い目標への向き合い方

高い目標、低い目標。

スポーツなどにおいては、高い目標(夢)と現実的な目標を立てる事が普通。
仕事においては、目標を誰が設定するかによって高い低いが違ってくる。

高い目標への向き合い方は、高いが故に達成するのが難しかったり、困難である事に思い悩んだりするものである。

チームなどの組織に高い目標を設定されたら、自分なりに目標を設定し直すと良い。
それであれば悩んだり難しいと感じる前に、一段ずつ登っていくということにより、達成感と次へのモチベーションを保てることになる。

全てにおいて考え方の方向を変えられるシステムを自分自身で構築することが良い。
かなり難しいが、やり続けることによって考え方に柔軟性が備わる。

困難にぶつかるとまず不安になったり、出来なかったらどうしようと思い、頭や手が動かなくなる人が多い。

とにかく、やらなければどういう弊害が起こりうるか考えることができれば、頭(思考)が動く。
頭が動けば手足が動く。

そこでその困難が、どれくらいの困難かが初めて把握できる。
こうなればストップすることはない。
スピード感が上がれば、経験値が上がる。
それの繰り返しが成功につながるし、経験を積むということになる。

それと困難にぶつかった時、まずもって知恵を授かるという手段を講じる。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。
この精神で聞きまくる。
これは聞く方も聞かれる方も勉強になる。相乗効果ということである。

基本的に人間は困難から目を背けたり、逃げ出したりするのが普通。
しかしながら、その普通がどういう結果をもたらすかを研究したり、教えてもらったりすれば逃げ出すことのリスクの大きさを知ることになる。
そうすれば逃げたほうが恐ろしい、と教えて貰えば自ずとやらざるを得ない。

そういうルーティンで人生は回っている。

現在のオリンピックの勝者のコメントを聞けば一目瞭然である。
勝利者じゃなくても、敗者のコメントでもよい。
我々の困難はオリンピアに比べたら、何でもない。

きついこと言えば、現在の我々が経験する困難は困難ではない。
本当の困難は、きっと今から訪れる。
小崎 峰

2021年11月24日水曜日

脱皮

日本の文化には頑張る事の文化がある。

頑張る事は当たり前のことではあるが、過剰に頑張らせる事や、失敗に対する処罰など、叱咤激励の仕方には日本独特の方法があった。

私もかなり昔、緊張感を持たせるために、また、真剣に考えさせるために、厳しく接してきた記憶がある。
昔ながらのその方法は、日本では美学とされてきた歴史と文化がある。

今現在も時代の変化、文化の進化に追従できない指導者が散見される。
また、スポーツにおける安心安全にという最優先させなければならないことが疎かになっている節もある。

特に育成年代(部活動など)の指導は、選手の安心安全を最優先し、無理をしてでも全てを強行させることへの疑問。

時代は驚くほどの早さで進化している。
世界中では、間違った事にしっかりNGを出すことが当たり前の時代になってきている。

育成年代の全ての指導者(特に昔流の指導者)は、これらの事をしっかり認識し早く脱皮をした上で、新たな時代に沿った指導文化構築すべきである。
小崎 峰利

2021年11月5日金曜日

行き当たりばったり

よく言ったな。

そんな"行き当たりばったり"のパスは辞めて!
そんな"あの辺"のクロスは辞めて!

なかには地域挽回のパスやクリアは有りかもしれないが、"あの辺"に出す選手は多い。
中学生年代というか、カテゴリが下に行けば行くほど多い。
当たり前の事だが。

それを放置しておいてはいけない。
この事が後にポジショニングとかマークとかにつながっていく。

"意図的"なパス、"意図的"なポジショニング、"意図的"なコーチング。
小さい時からこの意識をしっかり植え付けなければ、スキルは上がってもサッカーは難しい。

頭を使ってサッカーはするものである。
小崎 峰利

2021年10月18日月曜日

傾向と対策

最近のコロナ禍における学生たちに対して、比較的時間もあることから自問自答を課している。

自分の生活、サッカーシーンにおいての傾向、特にミスの傾向をまず自分自身で把握しているか?

冷静にかつ客観的に自分のミスはどういう事が多いか?

生活面では忘れ物が多いとか時間にルーズだとか、いつも時間ギリギリにしか行動できないとか

サッカーシーンにおいては、DFならいつもボールウォッチャーで裏を取られるとか

FWならシュートは枠外が多い、それもバーの上とか

そのようなミスの傾向をしっかり把握し、また、指摘してもらったり、自分自身で調べたりした上で、それに特化した自主トレを敢行する。

このような対策を自分でしっかり構築できなければウィークポイントは消す事はできない。

傾向と対策は大切である。

小崎 峰利

2021年9月28日火曜日

リーダーシップ

どのチームにもキャプテンはいる。

チームキャプテン、ゲームキャプテン。
色々なタイプのキャプテンがいるはず。

「リーダーシップ」とか「キャプテンシー」という言葉があるが、どんなタイプのリーダーシップ、キャプテンシーが良いだろう?

イソップ物語に「北風と太陽」という物語がある。
旅人のコートを脱がす勝負を北風と太陽がする。

北風は強い風を吹かせてコートを脱がせようとするが、旅人は寒いのか吹き飛ばされないようにコートを押さえて脱がない。
対して太陽は時間をかけて暖かい陽射しを浴びせ続ける。旅人は当然のようにコートを脱ぐ。

社会や組織に於いては、厳しい言葉や叱責で皆を引っ張っていこうとするタイプのリーダーがいる。
はたまた時間をかけてでも、論理的に、また、暖かさを持って対話をすることにより、やる者の自主性を促すリーダーもいる。

どちらが良いだろう。

どちらとは言えない。どちらも必要。

受ける側の感受性まで考えながら使い分けることが肝要。
バランスを考えながら使い分けることで、その人への浸透率は高くなるはず。

指導者やキャプテンは、このような考え方で独自のリーダーシップ、キャプテンシーを育んで欲しい。

昔の自分は北風と北西風、たまに南風でした。
現在は太陽になり、更に温暖化が進んでいます・・・
小崎 峰利


2021年8月25日水曜日

熱中症

8月は雨が多かったとはいえ、今年もとんでもない暑さの夏であった。

7月初旬、ちょっと肌寒い雨の日が少し続き、突然その暑さはやってきた。

大学生の朝9時30分キックオフの練習試合。選手の動きが何となく鈍い感じがする中、WBGTの数値を測る事なく一試合を行った。

試合後半になって、明らかに動きが鈍くなった選手にコーチが声を掛ける。
今年入学した一年生。
体力的にも暑さ的にも体力と耐力はまだ分からない。

コーチが再度ピッチから出るように指示するも「大丈夫です」と言い頑張った。
悪い予感がしたため、試合終了後観察していると、しばらくしてから手足の痙攣等熱中症の症状が出たため、救急車を呼ぶ事になった。

最終的には点滴などの処置を施し大事には至らなかったが、この状況を見ると我々指導者はとんでもない難しい判断を下さないといけないかもしれない。

現在のコロナ禍で現生の人間が経験をしたことのない感染症に加え、温暖化によるのかとんでもない暑さとの戦いの中での競技。

選手の安心安全をどのように確保していくのか、今までの経験や厳しさ、また、今までの正解とされた判断が正しいとは言えない局面を迎えている。
小崎 峰利

2021年8月5日木曜日

学ぶ事を学ぶ

以前から色々な表現で話をして来た。

サッカーにしても、社会生活にしても、学校生活にしても、指導者が勉強し、また、色々なサッカー観を持って教えて来たにも関わらず、個人の技術は身体で覚えて来た事が多いと思われるが、サッカーや生活の中においての考え方や動き方、ポジショニングなどなど教えても学べない選手のいかに多いことか

素晴らしい身体や能力があっても、学べない選手は決して上にはいけない。

よく観察をすると、そのような選手は学び方を学んできてはいないのではないか、という事を強く感じる。

中学生にしても、高校生、大学生にしても、まずは学ぶ事を学ばないと社会やサッカーに太刀打ちできない。
もう一度学ばせるためにコツコツと説明していこう。
小崎 峰利

2021年6月22日火曜日

基本

基本がいかに大切か?

サッカーを始めた時から”基本、基本”と言われて成長してきた。

基本技術はもちろんのこと、

「ボールを受ける時は、”周りを観て相手の状況を確認しなさい」
「相手が近い場合は一歩前に出てボールを受けなさい」
「パスをしたら次のスペースでボールを受けなさい、パス&ムーブだよ」とか・・・

「ハイボールは競り合いなさい」
「コーチングができるようにしましょう」
「出来るだけ前を向いてプレーできるように」
「後ろの声は神の声」などなど・・・

基本を重視してきた指導者ばかりであると思う。

しかしながら、基本がしっかり出来ていないので成長曲線が低い。
試合に出られなくなって文句を言う。

やはり基本は学ぶことだと思う。
考える事だと思う。
意識する事だと思う。
向上心もそう。

でも、これは難しい。

ここはもがき苦しむしかない。

サッカーは大変だ。

小崎 峰利

2021年5月14日金曜日

大学サッカー気になること

ファウルに対しての文句、審判に対してのクレームがあまりにも多すぎる。

育成年代のゲームにおいて、指導者もしっかりとした育成マインドを持って指導すべき。
選手にもダーティーなファウルをしないよう指導すべき。
大会等のレギュレーションやルールを徹底的に守らせる。
「これぐらいなら大丈夫」という安易な考えを排除し、しっかりとした考えでサッカーに取組む感覚を研ぎ澄まさせる事に努力すべき。

誠実に謙虚に

とにかく、淡々とやって欲しい。
ファウルをしてしまったら、相手にもレフリーにも頭を下げる習慣を!
レフリーに文句を言うなんてもってのほか。
クレームを言って有利になる事は無い。
ファウルをしてしまったらボールには触らない。とにかく素早くポジショニングを!

ファイトファウルなのかプロフェッショナルファウルという確信犯なのか?
頑張った果てにファウルになる選手は、予測と準備ができていないだけ。

予測と配慮

一年生、特に2020~2021年度の一年生は学生生活も安定せず可哀想。
しかしながら、大人に向かって色々苦しみを経験して自ら動く事や、考える事を覚え始めて欲しい。

二年生になれば、色々苦しんだり、自分の立ち位置がおぼろげながら分かってきて、やっと意識しながら行動出来る様になれば良い。

三年生になれば上級生になり、下級生に対して良い意味での先輩面をして、その先輩面をする事による責任が発生し、そのプレッシャーが責任感を産む。そうすれば急激にサッカーのクォリティは上がるはず。

四年生は大人になっているか否かで、大学サッカーの完成度が違ってくる。
また社会人になって行く事に不安がある選手なのか?
全く心配しなくて良い選手なのかに分かれる。

最後の学ぶ4年間、泣いても笑っても次はプロとしての社会。
頑張れ若人。
小崎 峰利

2021年4月8日木曜日

ケアレスミス

スケジュール表やカレンダーに予定を書き込むのではなく、メモ帳などに日付も記入する際、何かを見ながら書いていたりするとケアレスミスは起こりやすい

全て頭の中に留め置くという習慣をつければミスは少なくなる
自分の頭の中で構成できるように訓練する事。

ケアレスミスを無くす方法は、面倒ではあるが取り敢えず見直す、第三者に確認してもらう。
人には思い込みという事が往々にしてあるので、客観的に見てもらうのがミスは少なくなる。

しかしながら、その方法は手間ひまがかかる上、お金もかかる可能性がある。効率的ではない。
こんなことに時間とお金をかけるのは企業であれば経営力低下に繋がる。

この辺りのケアレスミスが頻繁にあるようでは企業の信用は得られない。
スキルが上達しても仕事としての評価は得られない。

サッカーもしかり、スキルがある者がレギュラーになれるとは限らない。
小崎 峰利

2021年3月1日月曜日

もったいない

たくさんの育成年代の指導をしていると色々感ずることがあり過ぎて、考えをまとめられなくなることがある。

小学生から大学生まで指導してきたなかで、カテゴリー(年代)が上がれば上がるほど気になることがある。

「この選手、もったいないよね」

観察していると技術ではなく、何で真面目なプレーが継続できないんだろう?、何でそこでプレーをやめちゃうの?、というプレーそのものではなく、プレーに対するいい意味での「熱心さ」や「直向きさ」に欠ける選手が実に多い。

その次にもったいないよねと思う選手は、素晴らしいストロングポイントがあるのにもかかわらず、それを生かし切れていない。

例えば、縦に速いスピードを持つ選手が、いつも最後にスピードを止めてしまうことで囲まれてボールロストするとか、縦に突破したのに最後に切り返してゴール前に相手の人数が増える状況を作ったり、多少レベルの差がある対戦相手になると真面目にやれなかったり、その様な選手を見ると本当にもったいないなと思ってしまう。

背の高い選手がハイボールを競ることなく、フィフティボールを拾おうとするとか。

技術は時間をかければ身につくものである。時間をかけさえすれば、個人技術は身につく可能性は大きい。

しかしながら、考え方や取り組み方などは、時間をかけても意識しない限り身につかない。残念ながら一番大事な事がそこにあることが理解できないのだろうか?
もったいないことこの上ない。
小崎 峰利

2021年1月20日水曜日

フラストレーション

サッカーは、真面目にやればやる程フラストレーションが溜まるスポーツである。

チーム内で上手くいかないことがあり、特にゲーム中に自分自身が思うようなプレーが出来ないとイライラしたり、また、仲間とのコミュニケーション不足に苛立ち、文句を言う事が多くなる選手がいる。

真面目に取り組めば色々な不具合が生じる事は当たり前。
それに自己主張を含めて文句を言ったり、下を向いたりしていては何ともならない。

もっと言えば、真面目に取り組まずに文句や下を向く奴は以ての外。

このような状況に対して、冷静に向き合っていき改善、行動して改善、その繰り返しがチームを熟成させ、個人を成長させる。

フラストレーションをどう咀嚼して飲み込めるかが成功への道筋である。
この事を理解させる事にどれだけ苦労することか、指導者は苦労する。
小崎 峰利