指導者という職業は、生産性の高低がよくよく分からない職業である。
私の指導対象は、育成年代である。
もちろん、勝利に対するメンタリティーも必要。
ただ、プライオリティについては難しい。
私も随分昔は、勝利に執着した時代もあった。
最近は、若い指導者の養成にも力を入れなくてはいけないと感じ始め て、指導者の指導もやり始めている。
これまたサッカーを教えるよりも難しい。
サッカーが好き、子供が好き、 指導者になりたいなどなど動機は素晴らしくても、やらなくてはいけ ない事は多々ある。
トレーニングメニューの作成、スケジュール調整、 マネージメント能力も問われる。
最初からそこそこできる人、全くもってチグハグな人、 何度も同じことを言わなくてはいけない人。色々な人がいる。
私たち指導者は、人を伸ばす事が目的。
仲間を伸ばす(指導者仲間)事も勉強である。
私たちの仕事は難しい。
サッカーを教える事以外も含めてできるから、報酬額が高くなるわけ ではない。
はっきりとした生産性が図れない無形の仕事に対する報酬でもある。
高い低いは、一般企業と同じくトップが決める。
選手と信頼関係が築けるか?
パッションがあるか?
コツコツやる事ができるか?
私は、このような無形の事に重きを置いてきている。
素晴らしいトレーニングメニューが考えられるとか、 選手を画一的に従わせる事が出来ることとかは関係ない。
とにかく人と人、ここが大事。
もっともっと謙虚に選手と向き合おう。
もっともっと若い指導者に指導の原点を教えたい。
小崎 峰利