2011年10月17日月曜日

クラブユース選手権を終えて(2009年5月22日作成)

クラブユース選手権が終わった。いつも終わって考えることは、今年は何をしてきたか?と自問自答をし、それから分析を始める。毎年公式戦への起承転結をイメージさせ、上を目指すことの本当の理由を説明し、その中で個としてまたチームとしてどのようなプロセスを送らせることができたか?

我々は競技サッカーをやっている。その中で我々育成年代に一番大切なスキルという部分を最重要課題にして取り組んでいるが、サッカーという難しいスポーツは、そのスキルやアイデアを駆使し、チームとして相手からゴールを奪い、ゴールを奪われないことに心血を注ぐスポーツである。

個人としてそのスキル、アイデア、状況判断、闘争心、視野の確保などなどバランスよく身に付けていかなくてはならない。また、チームとしてチーム力のアップを計らなくてはならない。そういう観点からみると今回はどうだったのか?今回はチーム力ということを中心に考えてみたい。

我々が上を目指す大きな理由として上へ行けば行くほど高い緊張感の中での戦いができる、ということがあげられる。上(全国、世界)を感じさせ、上を見ることによる意識向上、また目標の明確化などそれを感じさせた上でチーム力をあげる。

本来チームという生き物は、選手それぞれが1の能力を持っていて、11人集まれば最低でも11になる。中にはひとりで2も3もの能力を持っている選手もいる。残念ながら現在のわがチームにはそういう選手はいないが・・・。ただチームというのはおもしろいものでサブメンバーも含め、また保護者の方(いわゆるサポーター)も含め、15にも20にもチーム力はアップする。団体競技の妙はここにあるのだ。
 今回のわがチームは選手個人の常日頃の緊張感が薄く、また上につながる大会への入り方に問題があったと言わざるを得ない。私は今まで数多くの経験をしてきたにもかかわらず、その緊張感を演出し損ねたことに大きな反省がある。

今チームの2年余りの技術力の進歩には非常に満足をしているが、そのスキルをどのように使い、相手が変わる中、どういう対応力を発揮し、辛い、甘いなどの味付けや熱くとか冷静にとかいうさまざまな緊張感を生み出すことができなかった。

選手たちは、ロッカールームの中で悔しいという雰囲気を味わうこともなく、いつ終わったかもわからないくらいあっけなく大会を終えた。改めて育成年代においてバランスよくサッカー競技を教えていくむつかしさを味わった。この反省を新たな引き出しの中に入れ、いつでも出すことができるように準備をすることにしよう。
小崎 峰利