2017年3月29日水曜日

頭の柔軟性

先日、選手に話をした。
「“信号の赤は止まれだよ”“黄色は注意だよ”“青は進めだけど、右見て左見て、もう一度右を見てから渡るんだよ”、小さい頃このように教えられてきたよね。」
横断歩道の前に来てはこのように話をしてもらい、反復で教えられてきた時代がある。

現実のサッカーにおいては、選手が反復で教えられる内容や時間に制限がある。
まずは、基本的に道路を渡るときには何が危険かを予測して、その危険を回避するためにどのような注意をして、どのような行動をしなければいけないかを自分自身で考え実行するということをしていかなければ、頭とイメージの訓練はできない。何でもかんでも具体的なことを教えていくのは無理がある。

まずもって、頭の柔軟性が大事。

勝負に強いチームの選手を見ていると、現時点での身体能力やアジリティに差があることは歴然。現在の名古屋FCの選手は、身体の作りやバランスが良くない選手が多い。

身体の出来具合の差や技術的な差は、今からでも縮まっていくはず。しかし、この育成年代の初期に、先に書いた頭を柔軟にさせ、物事の全体を見たうえで、細かいことを予測してのマネジメントや、論理的に組み立てていく能力を身につけさせなくては、サッカーのプレーどころのことではなくなると感じている。

名古屋FCでは、どのようなレベルでも現在必要なことに特化して、どのようなレベルに行っても困ることのない頭の柔軟性を身に着けさせるよう努力をしている。今後もこのことについては追及していこうと思う。

次回は、“予測と配慮について”か“社会性について”のどちらかにフォーカスする予定である。
小崎 峰利