小中学生の通知表を見てきて20年以上になる。
通知表の成績を見ることはもちろんだが、教師の所見や出欠や遅刻の欄を見ることの方が大事と考える。
しかしながら、特に最近は所見で悪いことが書いてあることをほとんど見かけない。
誉めることが良いという風潮になってかなり時は経ってはいるが、通知表に1とか2があり、誰が見ても大丈夫? という生徒の所見に、何々の授業では積極的に手をあげて…とか、 何々係では率先して行い…とか書いてあるが、 絶対に良くないことが多いから成績が低いはず。
その事についてはまったくと言っていいほど書いてない。
挙げ句の果てに、所見欄に保護者会にて話済みなどと書いてある。
最近の保護者は、 自宅以外でもっとも長時間を過ごす学校生活の事細かな状況がわかる はずもなく、 ましてや成績の良くない子供に対する適切な分析とアドバイスのな い学校教育ってどうなのかな?とつくづく思う。
先の2019年育成に思うことでも書いたが、 教育の原点は勉強であれ、サッカーであれ、 道徳や倫理であっても意義と意識を理解させ、 自ら何かに取り組むという姿勢の定着が子供の将来に大きな影響を 及ぼすであろうと考える。
名古屋フットボールクラブの各チームは、われわれ指導者がこの原点を忘れず、 選手と関わっていきたいと思う。
小崎 峰利