よく聞くフレーズに「やれば出来るのに・・・」ということがある。
ある親御さんは「やれば出来るのに、やらないんですよ」とか「やりなさいと言っているのに、やらないんですよ」と・・・。
私は、名古屋フットボールクラブを始めたときから、“やれば出来る”ではなく“やらせれば出来る”と信じてやってきた。
選手の基準は、それぞれである。
生まれ育った地域や家庭の基準、それぞれの性格における物事への関わり方。
周りに居ることの多い大人の考え方や基準。影響力の強い人の基準。
そのような、それぞれの基準が異なる中学生、しかも、「今後プロを目指したい」とか「強くも上手くもなりたい」と言う様々な選手を預かるのである。その選手達を、それぞれの基準でやらせていたら、上に行くことが出来るはずがない。
“やらせれば出来る”という言葉は、聞こえは悪いが、サッカーというスポーツの競技性を考えれば、また、今後のカテゴリーや社会を考えれば、“やれば出来る”なんていう悠長なことは言ってられない。
スタッフが、私にこう聞く。「何で彼らは、戦えないんでしょうかねー」と。
戦う基準が彼等それぞれ、というより、現代においては戦うことの意味すらわからない彼等がいる。せいぜいスマホのゲームの中でくらいしか戦っていないのだろうと推測する。
そのような中で“やらせれば出来る”というフレーズが出てくる。
現代においては、昔では当たり前のように行われていたであろう事ではなく、いかに理論的に、また選手が心から“やらなければ”と思うために“やれば出来る”ではなく、“やらせれば出来る”にしてきた。この手法は私の20年近くの経験からなるもので、これといったマニュアルは無い。
この“やらせれば出来る”ということは、以前にも書いたかもしれないが、選手を“本気にさせる”ということとリンクしている。
「どうしたら息子(娘)を本気にさせられるか?」
いつでも相談に乗らせていただきます。連絡を下さい。
小崎 峰利