2022年10月4日火曜日

チーム体質

上手い選手が多いね!
パスやドリブルを駆使してボール支配率も高いね!
というようなチームは結構ある。

しかしながら、90分間戦いが継続出来ない。

失敗をすると下を向いたりちょっとしたフリーズがあって切り替えが遅くなり、プレーに粘りが無くなる。
また、守備にこの粘り強さが無く、淡白になってしまうとあっという間に失点をしてしまう。上手さと粘り強さが融合して、それを継続出来るチームが勝負には強くなるはず。
これは個人では形成できない。

我々指導者(監督)はこのようなチーム体質を作り上げるのに苦労する。
この体質はグランド内だけで形成することは難しい。
日々の生活の中から意識してやらなければ、勝負に強い体質は作ることは不可能である。
当たり前のように、サッカーの強さにこのようなチーム体質は大切なのである。

私自身の体質改善も難しいし苦労している。
チームの体質形成も難しいものである。
小崎 峰利

2022年9月20日火曜日

ストレス

最近、様々な年代の様々な指導者のコーチングの言葉や声のトーンや声の質、はたまたコーチングのタイミングなどを聞いていると、選手たちがストレス無くしっかりと頭の中に入れ込める状態か否かを考える。
そうすると、指導者の口調やタイミングでストレスをきえているんじゃ無いかと思えるシーンに見えてくる事もある。

昔は、怒鳴ることも当たり前の時代があったのも事実。
しかしながら、長年教えられる選手目線で見る事が多くなってきた現在は、指導者と選手の教える教えられるの関係を色々な角度から眺めると、教える側の指摘と熱量が教えられる側からみると、ストレスを感じてしまって中身がスカスカの状態の選手も散見される。

この様な状況が続けば、指導者、選手共にストレスを抱えることになる。
いくら言っている事が大切かつチームや個人にとって重要な事でも、受け取る側にストレスがかかって選手が吸収できなければ、優秀な中身の指導でも優秀かつ信頼される指導者にはなれない。

指導者は、コーチングの中身と選手がストレス無く聞く事ができる口調やトーン、それと語彙力を高めなければならない。
絶対にヒステリックにコーチングしてはならない。

今一度、自分のコーチングを客観的に見直してみることも必要である
小崎 峰利

2022年9月1日木曜日

優しい性格

「あの子は優しいからね、戦えないんだよなあ。」とか、

周りの選手からやコーチから厳しく言われると、萎縮をしてしまう選手の多い事。

スキルが高くても性格からくるものなのか、大胆なチャレンジが出来ない選手が数多くいる。

しかし、沢山の選手を見ていると、このような選手は何となく物足りないが、親からすると本当に手の掛からない、また人に優しく思いやりのある子が多いのも事実である。

指導者としては本当に物足りなくはあるが、親目線で考えたり、将来像を見てみると、人として良い感じの大人になっていくだろうなと勝手に想像している自分もいる。

あるJリーガーで今はオジサンになっている選手と話をした事がある。
「タッチラインを跨いでオンザピッチになった瞬間に闘う鬼になるんですよ!小崎さん。」
「タッチラインを跨いでオフザピッチに出たら人を思いやれる人間になるんですよ。」と言っていたような記憶がある。

ある意味二重人格の様な感じではあるが、それ以来優しく物おじをしてしまう様な選手には、この話をよくしてきたものだ。

サッカーとは、人生とは、ある所では戦い(闘い)、ある所では優しく思いやりのある性格になれる事が望ましいと考える。
小崎 峰利

2022年7月27日水曜日

最近考える指導者の指導

指導者という職業は、生産性の高低がよくよく分からない職業である。

勝利という生産性(このような表現は違うかもしれないが)を高めるために、指導者をやっているわけでは無いが、プロフェッショナルコーチはこの限りではないかもしれない。

私の指導対象は、育成年代である。
もちろん、勝利に対するメンタリティーも必要。
ただ、プライオリティについては難しい。

私も随分昔は、勝利に執着した時代もあった。
最近は、若い指導者の養成にも力を入れなくてはいけないと感じ始めて、指導者の指導もやり始めている。

これまたサッカーを教えるよりも難しい。
サッカーが好き、子供が好き、指導者になりたいなどなど動機は素晴らしくても、やらなくてはいけない事は多々ある。

トレーニングメニューの作成、スケジュール調整、マネージメント能力も問われる。
最初からそこそこできる人、全くもってチグハグな人、何度も同じことを言わなくてはいけない人。色々な人がいる。

私たち指導者は、人を伸ばす事が目的。
仲間を伸ばす(指導者仲間)事も勉強である。

私たちの仕事は難しい。
指導者として報酬を得ているのなら、何を根拠に報酬額が決められるのであろうか?
サッカーを教える事以外も含めてできるから、報酬額が高くなるわけではない。
はっきりとした生産性が図れない無形の仕事に対する報酬でもある。

高い低いは、一般企業と同じくトップが決める。
選手と信頼関係が築けるか?
失敗しても学ぼうともがく事ができるか?
パッションがあるか?
コツコツやる事ができるか?
私は、このような無形の事に重きを置いてきている。

素晴らしいトレーニングメニューが考えられるとか、選手を画一的に従わせる事が出来ることとかは関係ない。

とにかく人と人、ここが大事。
もっともっと謙虚に選手と向き合おう。
もっともっと若い指導者に指導の原点を教えたい。
小崎 峰利

2022年7月11日月曜日

教わる楽しさ

どれだけの子供が、教えてもらう事の楽しさを理解しているだろうか?

教えてもらう事、それは昔も今も決して変わる事のない図式である。

学校教育においても、教師が授業をして、子供達が授業を受ける。
このシチュエーションにおいて、子供達が「なるほど!」と思い、嬉しいとか楽しいとかいう感覚をどれだけ持っているだろうか?

また、教師や我々指導者は、選手や子供にどれだけ納得の上楽しまさせる事ができるか。

子供達が教わる楽しさを感じる事ができれば、自ずと上達は見えてくるし、勝利にも近づくと考える。
そのためには我々指導者は、すべての事柄にあらゆる角度からアプローチできる「技」を身につける必要がある。

皆さん、まず子供達に「教わる楽しさ」感じさせてあげられるように努力しましょう。
小崎 峰利

2022年6月15日水曜日

やらせるのではなく、やるようにさせる

育成年代に必要な事は、今も昔も変わらず自ら進んで物事に向かう事である。

しかしながら、昔は「これをやりなさい」が多かったのも事実である。
私もそのような言動が多かったような気もする。

ただ、思い返してみると、やらせてきた後には必ず「何故これをやる事が必要か」また「これをやる事によって何が有益か」ということを切々と論じてきた事も事実である。

育成年代の選手達に限らず、子供は無垢である。
その無垢な子供へのアプローチとしては、まず持って体感させる。
その後に「何故?」なのかを説く。

この繰り返しによって、選手達は自らやるようになるのである。
やらせっぱなしの指導者からは、”上手い選手”は育っても”良い選手”は育たないであろう。
小崎 峰利

2022年6月1日水曜日

効率

トレーニングには、すべて目的がある。

そのトレーニングをすることで、効率よく身につけられる事ができれば、それに越した事はない。
しかしながら、やればやるだけ身につくトレーニングもあれば、やってもやっても身につく事がないトレーニングもある事を知らなければならない。

私の経験からいけば、反復練習でさえ頭からの指令を持ってやるのと、ただ単純に繰り返すだけでは身につく効率が大きな差があると感じている。

当然のことのように、少年期は個人スキルを中心に反復練習が多い。

歳が上になっていけば、またサッカーをチームで学ぶ時期になれば、当然のことのように反復だけではダメな部分のウェイトが高くなってくる。

状況に応じて、いかに効率よく動いたり、予測したりなどのスキルを身につけるためのポゼッションのトレーニングを同じ時間していても、「動き出しのタイミング」「ポジション位置どり」などと、コーチングされて初めて動く選手の身につく効率が悪いこと。

選手の皆さん、効率よく身につけられるには反復だけではない事を覚えておいて下さい。
小崎 峰利